”その鉄はどこから来たと聞かれて、彼らはただ天を指さした”

人類が最初に手にした鉄は隕石だったと言います。

太古の時代、鉄は天上界からもたらされた神聖なマテリアルとして、鍛冶師の手で祭具や呪物に加工されました。その仕事は人が「炎の力で鉄をあるべき姿にまで成長させることに手を貸す」ことでもあったそうです。それはクラフトマンの仕事というよりも、自然の摂理を代行するシャーマニックな仕事でもありました。

時が経ち鉄と人間との関係は変化します。生活の必需品を手作りする「中世の鍛冶屋」から工場の中での「機械加工」へ。しかし「炎の力で鉄の姿を人の役に立つ形に変える」という本質は現代まで引き継がれてきました。当工房あとりえ三昧亭もその流れの現代の末裔として、炎と鉄で作品を制作している小さな工房です。

リラックスの切っ掛けをつくりだす道具として。

道具は行動のきっかけを作り出します。
一輪挿しがあれば、道端で綺麗な花を見つけた時に摘んで部屋に飾るかもしれません。
ロウソク立てがあれば、夜にキャンドルを灯して灯りを見つめるかもしれません。
お香立てがあれば、お線香をたいて深呼吸するかもしれません。
「花・灯り・香り」はどれも毎日にリラックスする時間を作り出すための、生活の知恵です。
あとりえ三昧亭の作品は生活にリラックスを取り入れるきっかけを作ります。

気持ちの良い線で。

スッとよどみなく伸びやかな曲線は、ただそれだけで美しいものです。鉄とは思えない柔らかな曲線は、作品の命であり、鍛冶師が最も神経を注いで制作するポイントです。

見飽きさせないひと工夫。

いつかは見飽きます。
そんな時に、めぐる季節ごとに花を活け替えたり、花の代わりにキャンドルを飾ったりすれば、変化が生まれて作品との付き合いが長く楽しいものになるはずです。
三昧亭の作品は二つ以上の使い方が出来るものがほとんどです。